影絵手帖

月岡グリムの影絵ブログ

中国の影絵7~皮影戲の流派(四)西北地方

世界の影絵

2021.12.10更新

中国の影絵7~皮影戲の流派(四)西北地方

隴東(ろうとう)皮影戲

隴東皮影戲が発展した甘粛省慶陽市では、皮影戲だけでなく、小袋、刺繡、切り絵などの多くの民俗文化が発展していた。隴東皮影は、そうした秦隴文化と周囲の民族文化や道教文化との融合によって形成され、宋代に始まったといわれる。

隴東の影絵人形は平涼市と慶陽市に分布し、陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区に隣接する三角形の地域に集中しており、デザインはキャラクターの個性にあわせて、眉、目、鼻、口、あごひげなどを誇張する。材料は一般的に、薄くて丈夫かつ柔軟で、透明で発色も良い若くて毛色の黒い雄牛の皮を選ぶ。

現在は、「無形文化遺産の生産的保護のための実証基地」にも指定され、甘粛省の無形文化遺産として保護プロジェクトの対象となっている。

西皮影

影絵芝居は陝西省では「影戯」や「影子戯」とも呼ばれ、陝西省北部、陝西省南部、関中のほぼすべての地域で見られる。

陝西省の影絵人形は東部、西部、南部で人形のサイズや歌が異なる。人形のデザインはシンプルだが、装飾性が多く精緻であり、全体的に華やかである。

陝西皮影戲は漢王朝以前に始まったと考えられ、陝西皮影戲の全盛期は唐時代で、伝統的な演目には、「哪吒鬧海(哪吒の大暴れ)」「游西湖」、「古城会」などがある。

参考文献

李丹丹. 传统的皮影. 北方妇女儿童出版社, 2017
李跃忠. 中国皮影. 山东友谊出版社, 2013
中国皮影戏入选人类非物质文化遗产代表作名录,搜狐网.2016-01-22
皮影戏,西安文明网.2014-07-09
皮影戏的分类,中国戏剧网. 2014-07-07